[SOUND—STAMP MILLS, ROCK CRUSHERS, ASSAY FURNACES.]
NARRATOR—エジソンは冶金研究所を第4棟に開設し、様々な金属サンプルのテストを行いました。
BERNIE CARLSON—1890年代のこと。エジソンは巨大な電磁石を使って、鉱石から鉄を取り出そうと考えました。そのために鉱石を非常に細かい粉末に砕きました。ところが、当時の製鉄所、つまり1890年代の製鉄所の溶鉱炉では、粉末の鉄を扱うことはできませんでした。そんな理由でエジソンの鉄鉱石は、それを使えるお客様がとうとう見つからず、結局このプロジェクトは300万ドルを超える損失を出してしまいました。
NARRATOR—エジソンは、使用できるように結合剤で固めた団鉱を生産しました。ところが中西部でより純度の高い鉄鉱床が発見され、プロジェクトの失敗が確定してしまいました。
BERNIE CARLSON—磁石で鉄鉱石を分離する事業について、そしてあれだけの損失を出したことについてどう思うかと、あるレポーターがエジソンに聞いた時、エジソンはこのように応えました。「まあ、今は全部無くなりましたが、お金を使うのに、それは楽しい時間を過ごしましたよ。」
[MUSIC—“HAS ANYBODY HERE SEEN KELLY?,” 4-MINUTE AMBEROL CYLINDER 416, ca. 1908.][1]
NARRATOR—後年になって第4棟では、蓄音機での録音と複製という主要な開発が行われました。ビル・ヘイズと他のマッカーたちが4分アンベロールと名付けられた、より硬いワックスシリンダーを作り出しました。今お聴きいただいているのは、1908年の4分アンベロールシリンダーです。
エジソンと最初の妻の間に生まれた長男、トーマス・エジソン・ジュニアも、第4棟でしばらくの間、エディクラフトという台所用品シリーズのトースターやコーヒーメーカーのテストをしていました。
[1] Billy Murray and Chorus, “Has Anybody Here Seen Kelly?,” The Edison CD Sampler, copyright 1984 Edison National Historic Site, West Orange, NJ, track 9